【2021年空総監受験】出題パターン5ー行政課題解決問題の解き方
今週末はいよいよ筆記試験ですね。
今週は木曜日がお休みですし、うまく休暇を使えれば本日含め3日間(30時間ほど)は勉強できるかもしれません。
今回の記事では、出題分析7パターンのうちの”行政課題解決問題”について解説します。
- 実務実績問題
- コラム問題
- アカデミック系の問題
- 知識系の問題
- 行政課題解決問題(パワポ) <<== 今回はココ
- タイムリーな課題解決問題(パワポ)
- その他の問題(パワポ)
行政課題解決問題は、いわば鉄板的な(出題される可能性が極めて高い)問題となります。
出題例
以下は、行政課題解決問題の出題例(H28年度問3)となります。
この問題では、パワポ8ページの答案を作成します。
行政課題解決問題で問われていること
この問題は、基本的には空総監としての総合力が問われていますが、とりわけ要求仕様の策定能力が問われています。
具体的には、空総監の要件である”要求仕様の策定ができること”が主に問われています。
”要求仕様の策定ができること”は、以下の4つの能力を求めています。
- 現状の課題の発見
- 課題の分析・明確化
- 空間情報(技術)の適用
- 効果(課題解決方法)の提示
採点者は上記ポイントを探しながら加点法的に採点するはずですので、あまり余計なことを書かずに”得点の獲得”を重視して答案を作成するべきでしょう。
答案例
答案例を以下に示します。
答案作成のポイント
答案作成のポイントは以下の3つです。
- フォーマットの統一
- 全てを説明しようとしない
- 独自のストーリーを自信を持って表現する
以降、個別に説明しますが、今回は特に書き方の基本を中心に説明します。
フォーマットの統一
答案例では、以下のようにフォーマットを統一しています。
上記フォーマットのポイントを以下に示します。
- タイトルは設題に忠実なタイトルを書きます。
- 本文の冒頭には、このスライドで言いたいことを書きます。タイトルのオウム返しでも構いません。
- 続いて説明を書きます。なるべく文字数は少なく箇条書きがよいと思います。
- スライドの右には図表を配置します。図表はなるべく使った方がよいと思います。
- スライド下部にスライド内の結論を書きます。
実は、スライドのフォーマットを統一する最大のメリットは、答案作成時にどのように書いたらいいか悩まずに済むことだと思います。
試験時間は3時間ですので、パワポ問題に割ける時間は多くて1時間30分程度ですから、書き方で悩む時間を削減しなければなりません。
すべてを説明しようとしない
2つ目のポイントは、すべてを説明しようとしないことです。
提案内容を詳細に説明しようとすると、当然ながら多くの文字数が必要です。
フォントを小さくすれば書けないことはないと思いますが、出題者が”パワポで”と指定していることにも意図があると思うので、パワポの特性を無視した答案を作成することは避けた方がよいでしょう。
特に文字数が多くなりがちな”説明”を簡潔に書くためのポイントを以下に示します。
- ”スライドで言いたいこと”と”スライド内の結論”を、”図表”と”説明”で補足するイメージで記述する
- 必ず図表を書き、文字による説明は最小限とする
- 説明は箇条書きで書く
- 常識的なことや技術用語の説明は避ける
文字数が多い人の特徴は、図表で手を抜いているために必死で文字による説明を行なっているケースが多いと感じます。
また、1枚のスライドの各部分には個別の役割がありますので、重複した説明を避けるだけでも文字数が減ると思います。
独自のストーリーを自信を持って表現する
3つ目のポイントは、独自のストーリーを自信を持って表現することです。
この問題は、限られた時間内で自身の専門技術を使った課題解決を提案するわけですから、実業務での提案のように時間やコスト、現実性といった要素は重視されないと考えてよいでしょう。
そういったことよりも、ストーリー性のある主張の方が大切です。
- 自身の専門技術を明確に打ち出している
- 課題解決方法が専門技術と結びついている
- PDCAを中心に述べる
特に、PDCA(計画、実行、振り返り、対策)のサイクルを継続的に回していく点を中心に述べた方が、ストーリー立てしやすく課題解決の網羅性も高い(提案の漏れが少ない)と思います。
まとめ
今回は、行政課題解決問題について答案例を解説しました。
繰り返しになりますが、この問題は出題確率の高い鉄板的な問題ですので、事前に答案例を作成しておくことは必須だと思います。
次回は、”タイムリーな課題解決問題”を解説します。
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