【2022年受験】技術士二次試験の3つの対策
他の試験に比べて情報の少ない技術士二次試験。
今回の記事では、2022年に技術士二次試験の合格を目指す以下のようなお悩みをお持ちの方に、試験に向けた対策をまとめようと思います。
受験に際してよくある悩み
- どうやって勉強すればいいのか
- 答案作成のテクニックはあるのか
- 受験に関する情報が少なすぎる
私の受験経験
まずは、私の受験歴をお伝えしたいと思います。
私は、情報工学部門(情報システム)と、電気電子部門(情報通信)の2部門に合格して技術士登録(登録番号:80889号)をしています。
実は、私は2部門合格までに技術士二次試験を10回受験しています。
私の受験経歴
- 1〜7回目(H17〜23):筆記で不合格(すべて情報工学部門)
- 8回目(H24):筆記で合格、口頭試験不合格(情報工学部門)
- 9回目(H25):筆記、口頭とも合格(情報工学部門)
- 10回目(H26):筆記、口頭とも合格(電気電子部門)
こんなに受験している人は、かなりの少数派だと思います。
逆に言えば、日本トップクラスで受験者の気持ちがわかる、受験対策のプロともいえるのかな。。と思ったりもします。
参考までに、9回目と10回目の受験時には、NTT-ATさんの通信講座を受講しました。
残念ながら、この講座は現在終了となっているようです。
技術士二次試験の受験対策
私が提案する受験対策は、以下の3つとなります。
私が提案する3つの受験対策
- 過去問を繰り返す
- ブログなどで技術情報を発信する
- 第三者に評価してもらう
それでは順番に見ていきましょう。
過去問を繰り返す
過去問の繰り返しは、試験対策の王道ですよね。
ただし、漫然と過去問を答案を作成しても効果的な学習とはならないと思いますので、以下のように工夫をしながら過去問を解くのがよいと思います。
- 同じ問題でも異なるテーマや課題を軸とした答案を作成する
- 3つくらいのキーワードを埋め込むように答案を作成する
- 答案内で自分の専門分野について触れる
また、試験対策には最低でも半年はかかるのが普通ですから、手や指への負担を考慮して当初はパソコンで答案作成を行い原稿用紙の使用は試験の少し前くらいからでよいでしょう。
- パソコンで答案作成
- 受験の3ヶ月前までは、ワープロを使った答案作成がよいと思います。
理由は簡単で、指や手首への負担を軽減するためです。試験本番では体調を万全にしておきたいですからね。
こちらのサイトから、ワード版の答案用紙をダウンロードできます。
- 原稿用紙で答案作成
- 受験の3ヶ月前からは、原稿用紙に手書きで答案を作成します。
ここでもやはり、指や手首への負担を軽くするため水性ボールペンや万年筆など軽い筆圧で書ける筆記用具を使う工夫も必要です。
こちらのサイトから、PDF版の答案用紙をダウンロードできます。
ブログなどで技術情報を発信
技術士試験対策のもうひとつの王道、それはキーワードの蓄積です。
試験対策としてキーワードの蓄積が必要となる理由は以下の通りです。
- 試験問題に比較的新しい技術用語が埋め込まれる傾向が強い
- 答案にキーワードを埋め込むことで評価者に知識量が十分であるをアピールできる
- 自身の専門分野での応用例も整理しておくと、答案作成時の応用力が広がる
また、キーワード学習の方法は、ひたすらノートに書いたり、暗記帳を作ったり、エクセルやワードを使って整理したりといった方法が一般的です。
ただこの方法、ちょっと古典的で飽きがきそうです。
特に暗記系の学習は、苦行というイメージが強いものです。
一方で、本来は知識を楽しく吸収していくのが理想です。
私が実践した方法は、ほとんど誰も読まない社内の掲示板(正確には事業部の掲示板)を利用して、毎朝15分と時間を決めて、技術用語を600字程度で解説する作業を半年ほど継続しました。
実際には誰も読まないのですが、第三者から読まれるかもしれないという緊張感と毎朝のルーチンとして組み込んだ効果は絶大で、キーワード学習を楽しく続けることができました。
ブログの開設について
ご自身のスキルアップや情報資産の構築を目指す方には、ブログの開設がおすすめです。
ほとんどのブログは、ワードプレスと呼ばれるエディター(正確にはCMS)を使って記事を作成しネット上に公開しますが、これらの仕組みをレンタルサーバーと呼ばれるパッケージ的なサービスとして利用するのが一般的です。
レンタルサーバーは、使いやすさとコストがポイントだと思います。
このサイトは、さくらインターネットのレンタルサーバーを使っていますが、価格も安く(ディスク100GB、月額524円)、月額ランチ1回分以下の価格で始められることも大きなメリットだと思います。
表示速度にこだわる方は、エックスサーバーがおすすめです。
私は別のサイトでエックスサーバーを使い始めたのですが、価格はさくらインターネットより高いですが、表示速度は爆速です。
ワードプレスのできるレンタルサーバー
第三者に評価してもらう
3つ目の対策は、第三者に評価してもあることです。
私は1人で8年間受験対策を行い、筆記試験に合格できました。(ただ、この時は口頭試験で不合格でしたが)
技術士試験は今でこそ過去問が公開されていたり比較的安価な受験対策講座があったりしますが、以前は過去問の入手にも高額な書籍を購入せざるをえなかったり、対策講座も受講費が数十万もするなど、情報の入手が非常に難しい試験でもありました。
また、1人で受験対策を進めていると、自分が全体の中でどの程度の位置にいるのかといった偏差値的なものがわからなかったり、他の受験者の生の声が聞けなかったり、作成した答案を評価してもらえなかったりと不安要素が数多く発生してきます。
私はこういった点を補強するために以下の対策を行いました。
- 社内や業界の技術士会に相談し指導を受ける
- 外部のコミュニティによる説明会や勉強会に参加する
- 受験講座を利用する
外部のコミュニティには、有名なSUKIYAKI塾があります。
私は、SUKIYAKI塾主催の受験説明会と模擬面接を受講しましたが、いずれも数千円程度と安価で効果もありました。
社内やグループ会社などに技術士会があれば相談してみることもおすすめです。
会社で資格取得を推奨している場合には、受験願書の記載方法の指導や模擬試験を行なっている技術士会もあるようです。
私が最も効果があったと思うのは、通信教育でした。
NTT-AT社が開催していた”技術士試験突破講座”というもので、2回受講(情報工学、電気電子)させていただき2回とも合格できました。
この講座(通信教育)のよかった点は以下のように整理できます。
- 通信教育のマイルストーンが自分の学習のペースメーカとなる
- 数回スクーリングがあるので、参加すると他の受験者のレベルや自分の相対位置がわかる
- 添削は何度でも実施してくれる
- 答案を第三者評価し得点化してくれる
ただ、残念なことにこの講座は現在開講されていないようです。。
現在おすすめの講座
NTT-AT社の講座はとてもよかったので、皆さんにお勧めしたかったのですが、似たような講座をネットで探したところ、以下の講座がありました。
受講費用もそこまで高くはないですし、無料の初回講座もあるようなので、情報収集の効果も期待できそうです。
まとめ
今回は、技術士二次試験の受験についてまとめました。
私の”受験のプロ”としての経験がお役に立てれば幸いです。
また、令和8年からは空間情報総括監理技術者試験の受験資格として技術士または博士の資格が必須となりますので、資格をお持ちでない方は対策を急ぎたいところですね。