【2021年空総監受験】受験願書の書き方1

7月1日(木)より令和3年度の受験願書の受付が始まりました。
空総監の試験は、受験願書の提出から始まり、筆記試験、面接試験と長丁場です。
また、受験願書により受験資格の有無を判定されますので、受験願書の記入方法によっては筆記試験を受けることもできない…といったケースもあります。

こういったことから、受験願書をどのように書いたらいいか悩んでいる方も多いと思います。
今回の記事では、受験願書の書き方をお伝えします。

目次

受験願書の位置付け

まずは、空総監試験における受験願書の位置付けからお話しします。
空総監に試験おける受験票の位置付けは以下の2つです。

  • 試験の主催者が受験資格を審査する
  • 自身のブランディングを確立する

それぞれ確認していきましょう。

試験の主催者が受験資格を審査する

受験願書から以下の3つの受験要件を審査します。

  1. 測量士の資格を有すること
  2. 技術士の資格または博士の称号,またはこれらと同等の能力を有すること
  3. 空間情報関連業務に 15 年以上従事し、かつ、当該業務の責任者(原則として主任技術者)を2回以上経験していること

受験資格ありと判定された場合は、9月中旬に以下の受験票が届きます。

受験票(令和2年度)

一方で、残念ながら受験資格を満たしていないと判定された場合は、受験資格がない旨の通知が届きます。
なお、受験要件の”技術士または博士と同等の能力”については令和8年度に廃止され、技術士の資格または博士の称号のみとなります。

自身のブランディングを確立する

前回の記事にも書きましたが、空総監の受験には自身のブランディングを確立しておくと受験を有利に運ぶことができます。
このブランディングを確立する作業は、主に業務経歴書を使って行います。

受験願書の業務経歴書を使ってブランディングの方向を示し、筆記試験の答案や面接試験時にも一貫した姿勢を示すことが必要となってきます。

受験票の構成と書き方

空総監の受験願書は、日本測量協会の以下のページからダウンロードします。

https://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm

空総監の受験願書は、以下の6種類で、それぞれワードやエクセル形式となっています。
受験願書のフォーマット(様式)は、技術士二次試験の受験願書に準じています。

日本測量協会HP(https://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm)より引用

では、受験願書の書き方を確認していきましょう。

1.資格認定試験受験願書

受験願書は、以下の画像の橙色部分を埋めていきます。
赤色部分については、手書きや押印などのアナログ対応が必要な箇所となります。

令和3年度の受験願書

受験願書の留意点は以下となります。

  • 氏名のみ手書きが必要です。フリガナは手書きでなくてもOKです。
  • 勤務先の部課名が長いようでしたら、事業部名までなどでもOKです。
  • ダウンロードした原本は印刷調整されていませんので、上下左右の余白を調整して印刷します。(この段階から試験が始まっているのかな?と感じました。)

2.空間情報関連の業務経歴書(1)

大学院にて空間情報関連の研究実績のある方は本書類を作成します。
業務経歴で15年を満たしている場合であっても空間情報関連の研究実績があるならば、記入しておくべきでしょう。

業務経歴書(1)

3.空間情報関連の業務経歴書(2)

空間情報関連の業務実績を記入し、会社の社印を押して提出します。

業務経歴書(2)

こちらも基本的には事実を淡々と記入していくわけですが、留意点を以下に示します。

  • 記入するのは、あくまで空間情報関連の業務です。それ以外の業務(例えば経理や総務など業務経験)の記入は不要です。
  • 類似した複数の業務は最小単位を半年程度としてまとめるなど、読み手のことも考慮した記載が必要です。(これもある意味で試験の一部のように思います。)
  • 事実を書くことが前提ですが、可能な限り空白期間がないように記載した方が良いでしょう。空白期間があっても15年の業務経歴を満たしていれば受験資格に影響はないものの、面接試験で質問された場合に説明が面倒かもしれません。
  • 転職されている場合は、現在の所属会社の押印のみでOKです。現在の会社が過去の業務経歴を含めて証明する形ですので、過去の会社による業務証明や押印は不要となります。

4.空間情報関連の業務経歴書(3)

業務経歴書(3)は、単純に責任者としての経験業務を淡々と記入するだけでなく、受験者の能力が問われていると考えて方が良いでしょう。
私の作成した業務経歴書(3)は以下となります。

業務経歴書(3)

記入にあたっての留意点を以下に示します。

  • 担当業務の概要、自身の役割、課題や成果を項目を分けて明確に記載します。特に民間の業務では、”主任技術者”という公式名称がない場合も多いため、文章で十分に説明する必要があります。
  • なるべく数字で表現する。具体的には、プロジェクトの人員数、システムの利用者数やデータ量などを数字として記載します。
  • ブランディングに留意し、1つの軸で語れるようにまとめる。私の場合は、”地図データベース”ブランドで語ることを意識して記載しています。

5.学会・協会等活動状況

学会・協会等活動状況も事実を淡々と書くだけです。
以下は私の例ですが、出入りが激しくても基本的にはなるべく記入しておいた方が良いでしょう。

学会・協会等活動状況

留意点は以下となります。

  • 面接試験にて質問されることを想定しておいてください。
  • 私のように出入りが激しい場合は、なぜ入会したのか、なぜ退会したのかを面接試験までに説明できるようにした方が良いでしょう。その際、後ろ向きの理由ではなく、”○○の目的が達成されたから”といった前向きの理由が良いでしょう。

6.提出書類チェックリスト

提出書類チェックリストは、受験願書一式の抜けをチェックするためのリストです。
技術士の資格または博士の称号をお持ちでない方の書類の記入方法は、申し訳ありませんが測量協会のホームページをご確認ください。

提出書類チェックリスト

提出書類チェックリストはワード文書は3枚で構成されていますが、技術士の資格または博士の称号をお持ちの方であっても、残りの2枚(技術士資格または博士称号と同等の能力を有すると判断するに足る客観的書類の提出リスト)は未記入のまま3枚全てを提出します。

まとめ

ここまで、空総監の受験願書の書き方をお伝えしました。
基本的には事実を淡々と記入するだけなのですが、これまで述べてきたように書類ごとにちょっとした注意が必要です。

また、業務経歴書(3)については、自身のブランディングを決める資料で、筆記試験や面接試験を通した”技術者としての軸”となりますので、十分に検討の上記入する必要があります。

今回は受験願書の書き方を広く浅くお伝えしましたが、次回は業務経歴書(3)の書き方をお伝えしたいと思います。

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